知らないとやばい!?浮力による単振動を徹底解説します!
浮力による単振動もやることは同じです。運動方程式をたてて単振動の条件式にもっていくことで解くことができます。
こんにちは!
今日は、受験レベルの単振動の問題を解説していきます。
そのテーマは浮力による単振動です!!
単振動=ばねの振動
というように解釈している方も多いんじゃないかな、と思います。
ですが、単振動はばねの場合がほとんどですが、ばねがすべてではありません。
その中でも代表的なのが浮力による単振動なのです。
やることはばねの場合と変わらないのですが、今回は入試レベルの応用問題として浮力による単振動の問題を解説しようと思います。
「単振動=ばね」は間違い

今回の問題に入る前に、こちらで単振動の基礎知識をつけておいてください。
https://ryebourbon.xsrv.jp/simple-harmonic-motion/
ここにも書いてありますが、単振動になるには条件があります。
それも式で表せる条件です。それが
です。
運動方程式を使って計算した結果、このような式の形にできれば単振動だと分かるのです。
「単振動=ばねの振動」ではなく
「単振動=a = - (定数)×(xの一次式)」
と理解しておきましょう。
浮力による単振動
一様な断面積、高さの浮きがある。これを水面に浮かべたら図1のように頭を水面上にだけ出して静かに静止した。水の密度、重力加速度の大きさをとして、浮きの運動に伴う水の抵抗と水面の変化は無視する。

(1) 浮きの質量はいくらか。
(2) 浮きをその上面が水中に沈まない程度に鉛直に押し下げ(図2)、手を放すと、浮きは上下に振動を始める。その周期はいくらか。
(3) 図3のように、浮きの底面を水面と接するように保ち、手をはなした。浮きが沈んでゆき、ちょうど上面が水面と一致したときの速さはいくらか。
(4) 浮きはさらに沈んでゆくが、最も沈んだとき、その上面の、水面下の深さはいくらか。
「静止する」→力のつり合い

(1)では浮きが静止しているので、力がつり合っているんですね。
今回は図のように、重力と浮力の力が働きます。
浮力の大きさは
と表すことができます。
は流体(今回は水)の密度
は物体の流体内にある体積です。
今回のは「底面積×高さ」で表せるので
ですね。
後は力のつり合いを考えればOKです。

単振動のステップをしっかり行おう

(2)の問題は「振動」、「周期」という言葉があるので単振動するのはイメージつきますが
何にせよ、運動方程式を使っての形を目指しましょう。運動方程式の立て方に沿って行きます。

まず、軸を取ります。上向きでも下向きでもどっちでも良いですが、今回は下向きでいきましょう。
また、原点を「つり合いの位置」に取ります(上面の位置で見ていきます)。
そこから、ある位置で運動方程式を適用していきます。
力は図のようになって、(1)と同様に、重力と浮力がかかります。
ですが、(1)と異なり水の中にある体積が変化しますね。
最初の高さだけ沈んでいましたが、今は位置のところを考えていますのでプラスでだけ沈みます。
つまりの高さだけ沈んでいますね。
つまり浮力の大きさはこうなります。

これは大きさなので、運動方程式を立てる際には正負も考慮しないといけません。軸は下向きですが、浮力は上向きです。
なのでマイナスをつける必要があります。
ということで合力はこう表せますね。

あとは運動方程式を適用すればOKです。

(はとりあえず代入せず残しています)
これはの形になっていますね。
つまり単振動するということが確認できました。
ここまでできたら単振動の章で3つのステップをやれと言いました。
その3ステップをやっていきます。
振動の中心
これはとなるときのでした。
先ほど導いた式から、振動の中心はとなります。
つまり、最初に設定した原点(力のつり合い位置)が振動の中心となるわけですね。
を求める
これはという関係があったので簡単に求めることができます。

周期を求める
このステップがまさに(2)の答えとなりますね。
という関係があるのでこれを使って最後にに(1)の答えを代入すれば答えがでますね。

エネルギー保存則を使おう

今回の運動は(2)でも見たように単振動です。
つまり等加速度運動ではないので、等加速度運動の公式は使えません。
単振動の速さの式もあるにはありますが、基本的に使えません。
となれば考えられる方法はただ一つです。
エネルギー保存則です。
エネルギー保存則についてはこちらを確認くださいね。
https://ryebourbon.xsrv.jp/work-and-energy/
リケジョを目指すAIさん
単振動のエネルギー保存則なんて知らない・・・でも大丈夫です。
でも「置き換え」という手法を使います。
単振動はと書くことができるわけです。
もっと言えばの形にできるわけですね。
この形ってどこかで見たことありますよね?

今回の浮力の単振動は、図のようなばね定数をもったばねの単振動と同じなわけです。
そのようにみなせば、エネルギー保存則が使えますよね。

ばねの弾性エネルギーは自然長からの伸びを調べないといけませんのでそこは注意しましょう。
最初は伸びていて、最後はだけ伸びています。
後はエネルギー保存則を使いましょう。
エネルギー保存則は
でした。
これを当てはめると

このように答えを出すことができます。
完全に沈んだ場合は等加速度運動

(4)はここまでの状況とは違って浮きがすべて沈んだ状態になっています。
高さの浮きが水中にすべて沈んでいるので、浮力の大きさは
となります。
同じように運動方程式を立てると

このようになりますね。
今まで単振動でしたが、もはやこれは等加速度運動になっています。
なので、等加速度運動の公式を使えばいいですね。

時間の情報が無いので
を使いましょう。

答えが出ましたね。
以上で解説は終わりです。
単振動はやっていることは同じ

いかがでしたか?
浮力の単振動だろうと、ばねが2個あろうと
単振動は単振動です。
やることは全く同じなんです。
運動方程式を立てて、単振動の条件式を導き、3つのステップをクリアする。
これが基本です。たとえ問題に「周期を求めよ」というのが無くても絶対にやってください。
これさえできていれば、後は今回のようなばねに置き換えてエネルギー保存則を立てるなどの応用力を問題を通じて身に付ければあっという間に物理の点数は伸びてきます。
頑張りましょう!!
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