白紙から説明せよ!電流の電子モデル化で定義I=vsneを導出!

 

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オンライン物理塾長あっきー。高3秋から1か月で40点点上げ、センター試験では満点を取り、その経験を活かし塾講師として活躍。塾・学校・参考書の内容やカリキュラムに違和感を感じ数多くの高校生を救うため、大学2年生で「受験物理Set Up」を開設。多くの高校生が活用するサイトに発展し、現在「合格への道」で勉強法に特化した受験サポートを行う。

今日はあれです。

久々の暗記です。

うわ~。Akinoriさんもそ~ゆ~ことしちゃうんですか

AI

そんな攻めないで(泣)。暗記っていうか、流れを完全に覚えてね!!っていうやつです。

AKINORI

あ。熱力学の気体分子運動論のところでやったようなやつですね!

AI

そうそう。白紙で説明できるようにしてほしいやつです。

AKINORI

 

ということで気体分子運動論に続き、白紙から説明講座の第二弾(というよりラスト)の

電流の電子モデル化です。

 

目標は

  • 電流の式・・・\(I = vSne\)
  • オームの法則

これを求めに行きます。

いってらっしゃい!

AI

いや、AIさん・・・あなたもやるんよ・・・

AKINORI

 

電流の定義

っとその前に電流の定義をしておきます

 

電流とは・・・

ある面を単位時間当たりに通過する電荷量

\(I = \frac{\Delta Q}{\Delta t}\)

 

*向きは正電荷が動く向き

 

これが定義です。これをもとに、電流をもっと深く考えて、オームの法則まで導いてみましょう。

電流の電子モデル

 

電子が平均の速さ\(v\)で面積が\(S\)の断面を通る。このときの電流について考えてみる。

\(I = vSne\)「私はブスね」

電子が平均の速さ\(v\)で進みますね。

んで、電流は単位時間当たり、つまり1秒間あたりに通過する電荷量でした。

 

じゃあ、一秒間に通過できるような電子はどこにあるものでしょう?

1秒で\(v\)進むんですから、図の色がついている空間にある電子が断面を通過できますね。

 

なので、この中にある電子の個数さえ分かればいいんですね。

 

電子の単位体積当たりの個数、つまり密度を\(n\)とすれば

通過する電子の個数\(N\)は\(n \)に体積を掛ければいいですよね。

 

\(N = n \cdot (v\times S)\)

 

電子一個の電荷量の大きさは\(e\)(電気素量)なので、電流の大きさは

\(I = e\cdot N = vSne\)

 

と表すことができますね。

 

まずこれが一つ。

うわ~こんなの覚えられないよ!

AI

\(I = vSne\)を続けて読むと、「私(I)はブスね」。こうやって覚えちゃって!

AKINORI

私そんな、自分でブスなんて言えない!!ムリムリ。

AI

・・・・・次行くよ!

AKINORI

 

オームの法則を導く

上の抵抗を考えてみましょう。

 

抵抗には電位差が生じているんですから、もちろん電場が生じていますね。

 

 

この電場は一様です。

なので

\(V = EL\)

∴\(E = \frac{V}{L}\)

 

となりますね。

 

すると、電子はこの電場によって静電気力を受けます。

1[C]の電荷が受ける静電気力の大きさが\(E\)なので

e[C]の電荷が受ける静電気力の大きさは\(eE\)です。

 

よって電子が受ける静電気力は

\(F_1 = e\frac{V}{L}\)

ですね。

 

あれ?でもそしたらおかしくありません?平均の速さを考えているから速さは一定ですよね?でも力を受けたら加速度が・・・

AI

そうだね。でも、抵抗内には陽イオンが存在しているよね。それから受ける力があるはず。それとつり合うはずだ。

AKINORI

 

抵抗内には陽イオンがあって、それとぶつかりながら電子は進んでいきます。

 

陽イオンの数は無数なので、連続的に、常に力を受けていると考えれば、この抵抗力と静電気力がつり合って速さが一定に保たれますね。

 

抵抗力は、空気抵抗の場合と同じで

\(F_2 = kv\)

として、

 

\(F_1 = F_2\)

∴\(v = \frac{eV}{kL}\)

 

 

これをさっきの

\(I = vSne\)

に代入すれば

 

\(I = \frac{eV}{kL} \cdot Sne\)

\(V = \frac{k}{e^2 n} \frac{L}{S} \times I\)

 

はい、

\(R = \frac{k}{e^2 n} \frac{L}{S}\)

(定数)と置けば

 

\(V = RI\)

 

でました~。オームの法則ですね!

AI

 

ということでオームの法則が出ました。

 

また、抵抗について見てみると

\(\frac{k}{e^2 n}\)というのは抵抗の材質に依るので、これを新たに\(\rho\)(抵抗率)として整理すると

 

\(R = \rho \frac{L}{S}\)

 

これを見れば

  • 抵抗が長いほど
  • 断面積が小さいほど

抵抗が大きい、つまり電流が流れにくくなる

ということです。

 

電流を電子レベルで考えるとオームの法則が導けるんですね!!

AI

 

抵抗によるジュール熱

最後に、抵抗に関連して抵抗の消費電力というのを考えてみます。

 

電力はつまるところ、「仕事」です。

 

1個の電子が\(t\)秒間で電場(静電気力)からされる仕事は、

さっきの\(F_1\)は一定なので「力×距離」と書けます。

 

そして\(vt\)だけ進むので

 

\(w = F_1\cdot vt = \frac{eV}{L} \cdot vt\)

 

抵抗中には\(n \cdot SL\)個の電子があります。なので、電子全部がされる仕事は

\(W = w\cdot nSL = vSne\cdot Vt\)

 

はい、\(I = vSne\)「私はブスね」です。これを使うと

\(W = IVt\)

 

全電子の流れっていうのは、電流のことですよね。

 

なのでこの\(W\)は

電流のした仕事

となります。

 

抵抗では電流が流れると熱が出ます。

スマホを使っていると熱くなってきますが、それも電流が流れたときに抵抗が熱を出しているからです。

 

これは、電子が電場によって仕事されてエネルギーを持つんだけど、陽イオンにぶつかって結局失っちゃう。

その失った分が熱として放出されるんですね。

 

といわけで、この熱をジュール熱と呼んで

\(Q = IVt\)

と書けます。

 

そして、消費電力はこの仕事率と定義されていますので、

\(P = \frac{W}{t} = IV\)

 

となります!

 

以上で終わりです!

AKINORI

はい。白紙から記述できるように理解しておきます!!

AI

 

 

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