受験生に知ってほしい高校物理の基礎【解くコツは1つしかない】

 

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この記事を書いている人 - WRITER -
オンライン物理塾長あっきー。高3秋から1か月で40点点上げ、センター試験では満点を取り、その経験を活かし塾講師として活躍。塾・学校・参考書の内容やカリキュラムに違和感を感じ数多くの高校生を救うため、大学2年生で「受験物理Set Up」を開設。多くの高校生が活用するサイトに発展し、現在「合格への道」で勉強法に特化した受験サポートを行う。

どうも!オンライン物理塾長あっきーです!センター試験では物理満点をたたき出し、現役で早稲田大学に合格。1年間の塾講師を経験後、月2万人が利用するオンライン塾サイトを運営しています!

あっきー

物理がすっごく苦手でどうやって基礎を固めれば良いのか分かりません…

リケジョになりたいAIさん

今回はこのような悩みを解決したいと思います。

物理は、というより物理以外でもそうですが、基礎が固めはめちゃめちゃ大事です。

しかし、多くの人は基礎が固まらず「物理は暗記だ」という信念で突き進んでしまいます。基礎が固まらないというより、そもそも「基礎って何?」というところなんですよね。

結論から言うと、「解法の軸」なんですが、それを教えてくれる先生や参考書はまずありません。

そこで、今回は物理の分野を越えたどこにでも通用する問題を解くコツをお見せします。これを知っているかどうかで物理の勉強の質は圧倒的に変わります。最後まで読んでくださいね。

 

物理の基本は「変化を追う」

 

物理はそもそもの話、「現象の変化を追う」ことです。

ある現象を式にして理解することで、未来の状況を推定することができる。そういう学問です。

例えば、等加速度で運動する物体の位置は次のように表せます。

物理は基本的に時間を使って式を表されるので、この時間に様々な値を代入することで過去、現在、そして未来における情報が得られるのです。

この「変化を追う」というのが物理の最も基本的なことです。

学校ではあくまで入試のために問題を解けるようにすることが目標になってしまうので、この基本的なところが抜け落ちていることがあります。

しかし、これはめっちゃ大事です。

 

高校物理の問題パターンは1つしかない

物理が「変化を追う」という学問であるなら、物理の問題はもちろん「変化を追う」問題しか出ません。

実際に高校物理の問題集を見てください。どれも「変化を追う」問題ですよね。

(例1)

体積を変えることができる密閉容器がある。はじめ体積が0.10m3、温度が27℃であった理想気体を、温度が127度になるまで加熱したとき、気体の体積を求めよ。なお、この操作では圧力は変化しないとする。

例えば、このような熱力学の問題。「ある状態からある状態へ変化させたときの体積を求める」という感じでまさに変化を追っていますよね。

(例2)

図のように電気容量がそれぞれ\(C_1, C_2, C_3\)のコンデンサーがあり、起電力\(V\)の電源がつながれている。各コンデンサーに蓄えられる電気量を求めよ。なお、コンデンサーは初めは電荷が貯まっていないものとする。

電磁気の回路問題も同じですね。「コンデンサーに電荷が貯まっていない状態からどれだけ電荷が貯まったか」という変化を追っています。

別に都合よく問題を持ってきているわけではなくて、どの問題でも変化を追う問題となっています(公式を代入するだけの問題もあるにはありますが、それも「変化を追う」の一種です)。

 

高校物理の解き方のコツはたった1つ

物理の問題は「変化を追う」ということが分かってもらえたと思います。

これが分かると、高校物理の問題の解き方のコツはたった1つしかなくなります。

それは、変化の条件を見定めるということです。

 

例えば先ほどの熱力学問題をもう一度見てみましょう。

問題にも書いてある通り、この変化では「密閉容器」で「圧力が変化しない」という状況が起こっています。

つまり、分子の個数(mol)と圧力は一定ですよね?

これがまさに、変化の条件です。

あとは熱力学で毎度お世話になる状態方程式\(PV = nRT\)を使うことで問題が解けるのです。

つまり、物理の問題の解き方はは以下のようにまとめられます。

力学だろうと、波だろうと、どんな分野でもざっくりまとめるとこれしかありません。

 

高校物理の問題の具体例

実際に、これを当てはめてみます。

(問1)

時刻\(0\)で物体を静かに落とす。2秒後、物体の速さを求めよ。ただし重力加速度の大きさを9.8m/s2とする

これは自由落下の式です。もちろん、公式利用だけですが、以下のように考えることができます。

等加速度運動の公式に初期条件\(v_o = 0\)と変化の条件\(t = 2\)を代入して速さが求められます。

ただの公式を代入する問題でも、このように変化を追う問題に行きつきます。

(例2)

体積を変えることができる密閉容器がある。はじめ体積が0.10m3、温度が27℃であった理想気体を、温度が127度になるまで加熱したとき、気体の体積を求めよ。なお、この操作では圧力は変化しないとする。

これは先ほどの熱力学も問題で繰り返しになりますが、改めて当てはめてみます。

状態方程式\(PV = nRT\)に初期条件と変化の条件\(P,n,R = 一定\)を適用すれば後の体積が求められます。

やはり、型に当てはまってますね。

(例3)

図のように電気容量がそれぞれ\(C_1, C_2, C_3\)のコンデンサーがあり、起電力\(V\)の電源がつながれている。各コンデンサーに蓄えられる電気量を求めよ。なお、コンデンサーは初めは電荷が貯まっていないものとする。

先ほどの回路問題ですが、これもやはり型通りに表すことができます。

コンデンサーの式\(Q = CV\)とキルヒホッフの法則に、変化の条件の電荷保存則と電圧マークを適用すれば後の電気量が求まります。

やはり方に当てはまっていますね(図が小さくてごめんなさい)。

 

高校物理の具体的な勉強法

見ての通り、どの問題でもこのような型で表されます。

と、なれば高校物理で大事なのはどう見ても次の二つですよね。

  • 公式の理解
  • 変化の条件

この2つをクリアできるように勉強することが重要です。

 

高校物理の基礎1:公式を理解する

 

物理の公式は暗記ではありません。

物理の公式にはどれも意味があります。ただの数式ではありません。

例えば、運動方程式にもいろんな意味があります。

・ある一つの物体について成り立つ式である

→複数物体がある場合はそれぞれで立てる必要があり、どの物体にどんな力が働いているのかを見極める必要がある(力探し)

・ベクトルの関係式である

→実際に計算する際は軸を取り、それに合わせてプラスマイナスを定める必要がある

・加速度と合力は同一直線上にある

→分解してでも加速度と合力の方向は合わせる必要がある

・\(\vec{F}\)は合力である

→すべての力を考えないといけない(一つでも抜いたらアウト)

・質量、加速度、力の要素がある

→これらの要素がある(あるいはどれか一つを求める)なら使うべし

物理のすべての公式は運動方程式から導出できる

ザっと見てもこれだけあります。これをすべて理解した上で公式を覚えなくてはいけません。

ということで、公式を理解するためには以下の点に注目して勉強しましょう。

結構、公式の使い方が分かっていない人がいます。それは公式のそもそもの理解が足りていないだけです。なので、参考書やこのサイトを使って勉強してください。

ちなみに、力学公式集は【永久保存版】大学受験物理を攻略しよう!力学公式まとめにあります。

 

高校物理の基礎2:各状況での条件を見定める

 

物理の難しいところはおそらくここですね。

難問になるほど変化の条件を探すのが難しくなってきます。また、こればかりは分野ごとに、問題ごとに変わってきますので型みたいなのはありません。

しかし大まかな解法というのは単元ごとにあったりするので、それを身に付けてそれを軸にして各問題に適用していきましょう。

例えば、回路問題や波の干渉などに関してはやるべきことは決まっています。それを知り、細かいところはいわゆる初見でも対応できるかというスキルになってくるので、模試や問題集で鍛えましょう。

 

まとめ:物理の基礎を固めよう

いかがでしたか?

今もう一度、高校物理の問題の方をお見せしました。

もちろん1つの考え方なので、「いやいや違うだろ」と批判したくなる人もいるかもしれません。そういう人は信じなくても良いです。でも、たぶん今後伸び悩みます。

今回の内容を頭に入れた状態で勉強した人は圧倒的に伸びていきます。

では、頑張って行きましょう!!

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オンライン物理塾長あっきー。高3秋から1か月で40点点上げ、センター試験では満点を取り、その経験を活かし塾講師として活躍。塾・学校・参考書の内容やカリキュラムに違和感を感じ数多くの高校生を救うため、大学2年生で「受験物理Set Up」を開設。多くの高校生が活用するサイトに発展し、現在「合格への道」で勉強法に特化した受験サポートを行う。

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